道草月報と当ブログ(ことのはじまり)

2023年1月4日

全集に付いている月報(小冊子)が、とても好きです。
本そのものについての情報も充実していますし、ゆかりの方の寄稿文は読んでいて楽しく、好きな作家さんや意外な方のお名前を見つけると嬉しくなります。

喫茶室で「月ごとのお知らせ」を出そうと決めた時、タイトルも自然と「道草月報」と決まりました。正直なところ、「タイトルを悩む」という考えも浮かびませんでした…。

発行頻度は基本的に毎月1回。A4用紙1枚に印刷し、縦書き8ページの折本にして完成。時々(紙面が足りず…)出る号外も、0.5刻みで通番です。

店を訪れてくださる方や、お土産などで当店のお菓子を受け取られた方に、喫茶室やお菓子をより楽しんでいただけるような情報源になったらいいな。と考えつつ、大体その月最初の営業日の前の晩に、常連さんにお話しするような気持ちで書いています。(月によっては仕込みがギリギリになり、翌週になったりもします…。)

おかげさまで楽しみにしてくださる方にも恵まれて、今年の1月で43号を数えました。塵も積もればなんとやら…。

昨年の7月、月報で七夕の「索餅」というお菓子について書きました。この月は特に製菓オタク熱の暴走を自覚した回なのですが、常連さん方には意外と好評で、「外向きにはあまり暴走しすぎても良くないので(製菓熱量高めの話を始め、諸々と)出来るだけセーブしています」とお伝えしたところ、「むしろ、どんどん出していった方がいい(面白い)」と、複数の方から背中を押していただきました。もともと好きなことについては饒舌なので、こうなるともうブレーキが利きません。

物理的制約のある月報の紙面や、喫茶室ブログでは(肝心の営業に関するお知らせの方が埋もれそうで)書き辛い、材料のことやお菓子のこと、仕込みや喫茶室のこと、などなど…。

語るまでもないかもしれない。けれど楽しんでくださる方もいらっしゃるかもしれない。そもそも、好きなことを心置きなく話せることは、とても嬉しく、とても楽しい。では、そんなとりとめもない話を記録するポケットのような空白の場所。普段連連と考えているお菓子のことなどを思い浮かぶままに綴る場所があっても良いかもしれない。そう思い立ち、このブログを作りました。

予定では、ほぼ週に1~2回。日曜・水曜の夜が多いと思います。

店主は自他ともに認める食いしん坊で、小学生の頃から製菓オタクのおばちゃんです。美味しい素材のことや、知るほど面白い製菓のこと、店のお菓子についての話を中心に書いていきます。ていねいな暮らしや素敵にお洒落な日々とは縁遠い、地方の小さな台所から発信する、日々の活動と思考の記録です。(本も食と並んで物心ついた頃から空気に近いレベルで欠かせない人生ですが、私にとって本は時空の異なる遼遠な大空すぎて、現在は読むことで目一杯…。)

製菓のことは、店を始めて以来ずっと考えていることや、伝えたいこともたくさんあり。この記事を書いている今も、既にソワソワしています。辺境を幸いとばかりに、既に熱暴走の気配もあります。

個人の発信が容易となり、表現をしたい人も増え、コンテンツも鈴生りの現代。本気で生業とする方にはシビアな時代ですが、気儘な書き手にとってのハードルは、昔より低いように思います。私も作文は子供の頃から大の苦手ですが、少し肩の力を抜いて書いてみよう。という心境です。このWEBの大海の中で、もしも読んでくださる方にも少しでもお楽しみいただけましたなら、望外の幸いです。

もしよろしければ、お気が向かれた時にでも、どうぞご笑覧ください。

QooQ