秋冬にご用意している「栗生地のくるみ入りパウンド」の黒糖くるみは、自家製です。
昨年ひょんなことからお出しすることになったこのケーキですが、おかげさまで気に入っていただけて、今年も再登場となりました。
この「自家製黒糖くるみ」についてお尋ねをいただいたので、今日はその製造過程をご紹介いたします。
▽お菓子自体の紹介は、こちらをどうぞ▽
『2023年 秋の小さなお菓子の話』
https://sorasiro-plane.blogspot.com/2023/11/2023.html
黒糖くるみは様々なメーカーさんから美味しいものがたくさん出ていますが、当店で自家製している理由は、三つあります。
・黒糖にも種類はいろいろとあり、特徴も異なるため。
・炒ったくるみは酸化しやすく、材料として大量保管するには不向きなため。
・黒糖の固さと甘さ・くるみの美味しさ・日持ちの良さ・価格…
すべてが当店のケーキに適した市販品を求めることは、難しいため。
このパウンドケーキは元々は自宅用の「手間はかかるしコストも高くなってしまうけれど、秋になると食べたくなる好きなお菓子」でした。
昔(作り始めの頃)は市販の黒糖くるみを使っていたのですが、
・使いたいときにくるみを香ばしく炒り
・好きな味の黒糖の/好みの量を蜜にして絡めて乾燥させて
・ちょうどよい固さの黒糖くるみを、心置きなく投入する
という作り方が、いちばん美味しくできる。という結論に達し。
以来、黒糖くるみも自家製するようになりました。
さて、その製造過程はと言いますと…。
その半量の黒糖と1/4量の水を煮立てた黒蜜に加え
もしよろしければ、ご自宅でもぜひお試しください。
自家製のものを使用してお菓子を作ることが多いため、昔も今も時々、
毎日ドタバタしていますし、余裕を持って動こうと予定を立てている筈なのに結構いつも時間に追われています(基本的に同時進行&散漫なので、携帯で一番使う機能はアラーム&スケジュール☆)(しかししばしば携帯自体も不携帯または電池切れという…)。
(本当にていねいに生きている人は、たぶん、カーディガンの表裏を間違えることもないでしょう…。)
ただ、「おいしいもの」にかける手間と時間は、意識的に大切にしています。
体力とお金にはあまり余裕が無いけれど、時間だけはたくさんあり、製菓材料もずっとお値打ちだった頃。
何もしていないと心も体力も削れてしまうため、せめて何かしら出来ることをしよう。と、図書館で本を読んだり、歩いたり、実家に帰って料理やお菓子を作ったりして過ごしていました。
中でも、コツコツ考えた手順を進めるとおいしいものが出来上がる「お菓子作り」は、私にとって「食いしん坊としての趣味」から「今出来る最良を考えるもの」になりました。
最後まで自由度の高い「迷路」のような料理に対し、最初の計量から最後の手順まで理論立てて組み上げる製菓を「パズル」のように楽しく感じたことを、今も覚えています。(パズル、今も大好きです。)
そして二転三転ののちに喫茶室を始めるに至り、おかげさまで応援してくれる人や、楽しんでくださるお客さまとの御縁にも恵まれて、今に続いています。
感謝の気持ちでいっぱいです。
ていねいな暮らしとは程遠い日々ではありますが、これからもできるだけ長く、心身ともにぼちぼち健やかに※、おいしいものを作り続けていきたいと願っています。
(※完全健康体!というには、昨年ぶつけた腰ほかアチコチ多少の不具合は出てきておりますが、そこは無理せずちゃんと労わりつつ…☆)
☆クリスマスギフト、受付中です☆
※受付を終了しました。(12/13追記)
12月12日(木)21時まで(店頭・通販とも)
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「2024年のクリスマス・セットについて」https://www.hontomichikusa.com/2024/12/10148