今週の営業日は、週1日のみ営業の当店にとって数年ぶりの4月1日となりました。
4月1日は(お国柄による解釈の違いは様々あるものの)、ワールドワイドな祭日です。イベントごと好きの店主としては、この機会に踊らないでいられるわけもなく…。フランス語のエイプリル・フール「Poisson d’avril(ポワソン・ダブリル)」にちなみ、魚型のサブレを焼きました。
(フランスでは、4月1日に子供の描いた魚の絵を他人の背中にソッと貼る…そんな風習があるそうです。)
なお、今年のエイプリル・フール当日には、「駐日フランス大使館では、4月1日は職員全員が背中に魚を貼って業務することを義務付けられた」との、重ね重ね「四月の魚」な公式エイプリル・フール・ツイート※も…。
ユーモアのある嘘をまるごと、ですね。と、クスッと楽しかったです。
(※参考:在日フランス大使館 公式Twitter2023年4月1日のTweetより)
☆「四月の魚」の由来(一説)も紹介されているので、関心のある方は上記の公式ツイッターをぜひ御覧ください。(フランス大使館のツイッターでは、時々フランスのお菓子やお料理の豆知識ツイートもされていて、興味深いです。)
さて、話を店に戻しまして。「四月の魚サブレ」と名付けたこの焼き菓子。
テイクアウト用の「四月の魚サブレ」は、普段のサブレ生地とは少し違う配合で(☆1)、普段のクッキー系の焼菓子よりずっと薄焼きにし(☆2)、中央の花型の凹みには甘酸っぱいルビーチョコレートを流し込み固めました(☆3)。
なお、当日イートインで喫茶をご利用の方には、ルビーチョコではなくいちごジャム(☆4)をのせた「美味しく消える真っ赤な嘘(やや暴発)バージョン」を飲みもののお供として添えさせていただきました。(たっぷりのジャムで湿気やすいため、消費期限は当日中…★)
「エイプリル・フールですね」と楽しんでくださったお客さま、「真っ赤な嘘だ…」と察して笑ってくださったお客さま、みなさまありがとうございました。
なかなか気の利いた嘘はつけない店主ですが、エイプリル・フールにちなんだお菓子を考えるのは、密かにとても楽しい機会でした。
「四月の魚サブレ」は、数年後またエイプリル・フールと営業日が重なった日に、再登場する予定です(暴発いちごジャムバージョンは、もう少しブラッシュアップしたい所も…)。 もしタイミングが合いましたら、お楽しみいただけましたら幸いです。
~オマケに☆の種明かし~ (嘘への私論と多少の毒を含みます。ご注意ください☆)
☆1:お祭り仕様で、通常のサブレよりアーモンド粉を少し多めの配合にしています。せっかくのイベント用のハレの日特別仕様。常とは異なる配合や薄さや組み合わせに変えても、食べた時に美味しいお菓子にすることは、肝心要の大前提…!
☆2:4月は日本でもフランスでも漁の解禁月。禁漁明けで釣れないと漁師はしょんぼりするもの。嘘もまたしばしば人をしょんぼりさせる、危うく薄く脆いもの。一度ついた嘘は、きちんと留意し守り続けなくては、その後ずっと真実を隠し続ける覚悟と行動が伴わなければ、いずれ「何か」を壊すもの。 (嘘に限らず、「言葉」や「行動」全般が、つねにそういう危険をはらむものではありますが…)個人的には、私は時には嘘も必要と考える人間ですが、端から守る気のない嘘や薄っぺらな約束事を簡単に口にする人とは出来るだけ距離を置いた方が、幸福に平穏に生きていけるのではないかしら。とも思います。 (4月9日は、岐阜県議会選挙の投票日。私の住む羽島郡は残念ながら無投票確定により選挙自体ありませんが、投票の機会のある方は、ぜひ選挙に行かれてくださいねー!)
☆3:チョコレートは、作る人にも食べる人にも繊細な扱いを求める、製菓材料の中でも特に取り扱い要注意の、魅惑の人気素材です。 特にルビーチョコは、歴史も浅く、個性も強く、時の経過とともに見た目にも分かりやすく色褪せていく難しい素材。けれど同時に、それでも代わりの利かない、とても美味しい魅力的なツンデレ素材です。(きっと今後も時々登場します。)
☆4:店内用の「四月の魚」中央に使用した「いちごジャム」は、シンプルで素朴で馴染みも深い、日本のジャムの王道です。その一方で生のいちごとは全く別の「甘さ」をもつ「変容したもの」の代表選手とも思います(嘘もしばしば、変容するものではないでしょうか…)。
:追伸:
4月の通販カート、オープンしました(お届けは、4月中旬です)。
(この記事を書いている間に、このブログを読んでくださっている方からも早速お申し込みをいただきました。ご注文&ご感想、ありがとうございます…!)
4月は「春の小箱」と「春の大箱」にてお届けします。
(内容・数は、ご自由に組み合わせていただく形となっております。)
もしお好みに合いましたら、ご利用くださいませ。
▼本と道草 通販頁▼
https://hontomichikusa.stores.jp/
(※魚のサブレは含まれておりません。
あしからず ご了承くださいませ。)